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ピアノとかギターとかの減衰系楽器の作り方を説明します。

以下の説明で使用しているフリー素材「 編集可能な楽器素材集 」はこちらからダウンロードしてください。

■ ピアノ(高音域用)

使用フリー素材:SoundChipPiano-0001-0001

ピアノに関しては、将来、ピアノ専用の説明ページを作りたいと思います。 リアルなバージョンは、Audio 楽器ダウンロードページにあるグランドピアノを使ってください。

ここでは、ピアノっぽい感じの楽器という意味でのピアノとさせてください。 以下の作り方はC8くらいの音域でピアノらしくなります。 ピアノである事は確かですが、他の音域で鳴らすと昔のゲームサウンドっぽくなります。

弦による楽器は、全ての弦で音色が異なるので、弦1つ1つ音の作り方が違うんです。 これは全ての楽器に言える事ですが、基本的に楽器は音域によって音色は変わります。 なので、音域ごとに音色を作る必要があります。 ピアノは全ての弦の音を作らないとピアノらしくならないんです。 最低でも1オクターブあたり4種類の音色を作るため32の音色を作ってやっとピアノになります。 なので1つのサウンドでなんとなくピアノっぽく聞こえるよう調整したのが、今回のサウンドとなります。

音量変化


スペクトル


スペクトルはあの適当なやつを使ってみました。 ピアノらしくするコツはでこぼこのスペクトルにする感じです。 基本的に、耳で聞きながら、各マーカの音量を上げ下げしながら、 根気良くピアノらしい音を探っていく感じで作っていきます。

スペクトルで音を作る場合、上図赤枠の Norm スイッチをONにします。 ONにすると、合成後の音色の音量を自動的に調節してくれます。 そうすると、音量変化のグラフどおりの音量で音が鳴ってくれるようになります。

■ ピアノ2(高音域用)

使用フリー素材:SoundChipPiano-0002-0001

最初のピアノよりは微妙にピアノっぽくなったバージョンです。

スペクトル


今回は上図のようなスペクトルのフレームを0.6秒あたりに追加してみました。フレームの追加は複製で作ると簡単です。 ピアノなどの弦の特徴として、音が鳴った後は、高い倍音成分が直ちに減衰し、第1倍音あたりにエネルギーが移動していくことで、 第1倍音あたりが余韻として長く残るという物理的な性質があります。今回はそれを再現してみました。 音の始まりに3個くらいフレームを作って詳細に変化を作ると、ピアノの弦の叩いた感が出てきます。 今回は、説明のため、それらを簡略しています。

ほとんどの楽器は、音の始まりで急激な音色や音量の変化が起こります。0.1秒の間にそれは起こります。 なので、音の始まりをリアルに作ればリアルな楽器になります。いっそのことアタック音だけ本物を録音した音を使うのが現実的です。 しかし、録音した音は音程を変更すると、時間的に伸縮する性質があるため、全音階録音しなければならず、大変な手間がかかります。 なので、ノイズやスペクトルで作ってしまうのも後々便利になると思います。

■ ピアノ3(高音域用)

使用フリー素材:SoundChipPiano-0003-0001

ピアノ2にレイヤを追加しハンマー音を重ねてみました。 C8あたりを鳴らしてみてください。かなり本物っぽいピアノになったかと思います。 普通の人なら本物のピアノにしか聞こえないと思います。

スペクトル


ハンマー音はウッドノイズとLPFで作ります。音量変化はハンマー音専用になっていて直ぐに減衰するように作成します。 画面右上にある移調機能を使ってハンマーレイヤの音程を1オクターブ低くしています。12半音下で1オクターブ下になります。 これにより、重みのある質感の木を叩く音になります。 白色のグラフは、音のレイヤとハンマーのレイヤが重なった最終的な音のスペクトルが表示されています。 こんな感じで、楽器のアタック音を作っていきます。

■ チューブラーベル

使用フリー素材:SoundChipTubularBell-0001-0001

スペクトル


筒系楽器はあまり音色が変化しないため簡単に作成できます。 スペクトル作成のコツは第1倍音を右へずらしてその左に1つ倍音を追加します。 第6倍音は右にずらします。音量変化はパーカッション系を使用します。

もともとチューブラーベルは音程感が曖昧な楽器なので、 倍音の位置は適当に作っても大丈夫です。大切なのは、全体の形が山のような形になってます。 こういった倍音列が集まって形っぽくなってる部分をフォルマントと言うのですが、 その形が楽器の音色らしさを決めるポイントとなります。 また、グリッドから倍音の位置をずらすと非整数倍音となり、音程感がやや失われ、 鐘っぽい雰囲気が出てきます。あまり非整数倍音を使いすぎると、 他の楽器とのハーモニーがうまくいかなくなって、 音に悲しげな濁りや歪が発生して馬鹿げた感じになるので、分からない程度に非整数倍音を使ってください。

※ 非整数倍音はグリッドにフィットのチェックを外すとグリッド以外の位置にもマーカを動かす事が出来ます。

■ ビブラフォン、グロッケンスピール

使用フリー素材:SoundChipVibraphone-0001-0001

スペクトル(アタック)


スペクトル(余韻)


ビブラフォンは、鉄琴の筒の部分にビブラートさせる装置を付けたもので、全体がトレモロします。 グロッケンスピールはトレモロしません。今回のサウンドにはトレモロは入っていません。 ビブラフォンもグロッケンスピールも簡略化した音色の場合、音色的には同じでもなんら問題ないと思います。

音作りのポイントは時間的に変化する音色にあります。 アタック用と余韻用の2つのフレームを作ります。それぞれ上図のようになります。 余韻に入る時刻は、音量変化の最初の減衰部分になります。 他の楽器を作る時でも、音量変化の形が変わるポイントで音色が変わる事が多いと思いますので参考にしてみてください。

スペクトルの倍音列は、1、4、9、15、20、です。 あえて、単純化してますが、実際は非整数倍化するとそれらしくなるかもしれません。 木琴とか鉄琴とかは、多分、倍音列に決まりがあるかもしれません。 特に、木琴は、板の裏を削って、意図的に、希望の倍音列が出るよう楽器を作るようです。

楽器作りは耳で聞いてそれっぽければそれで良いんです。 生楽器作りと違ってコンピュータなので、物理的制約がありません。 いくらでも、自分の理想の音色を探求して、良い楽器を追求してみてください。 それが、未来の楽器作りです。

■ マリンバ

使用フリー素材:SoundChipMarimba-0001-0001

スペクトル(アタック)


スペクトル(余韻)


鉄琴と同じ感じで作ります。スペクトルの倍音列は、1、4、10、です。 木琴系は木なので叩くと直ぐに音が消えるため、余韻部分は筒の共鳴だと思うので第1倍音だけとなってます。

※ マレット音の入ったリアル版 SoundChipMarimba-0002-0001 が追加されました。 木を叩く音を応用したレイヤを追加して作っています。

■ エレクトリックピアノ1(ローズ系)

使用フリー素材:SoundChipPianoElc1-0001-0001

音量変化


スペクトル


ビブラート定義


スペクトルの倍音列は、1、4、10、です。適当なので本物と違うかもしれません。 金属の板という事なのでだいたい木琴とかと同じです。10でなく9のほうが良いのかな? 音量変化はとても急激な感じです。

ビブラート「 v 」を定義し各マーカに設定しています。 鉄板の伸縮を再現するためのビブラートは200Hzの超高速ビブラートです。 深さ100%のレンジ1なので半音でビブラートします。

これで、だいたいEPっぽくなります。 更に、電気的増幅によって作られる成分のレイヤを追加してみます。

音量変化


スペクトル


エレキギター的な倍音列をゲイン下げで薄くかけてやる感じです。

■ エレキギター(クリーン)

使用フリー素材:SoundChipGuitarElc-0001-0001

エフェクタをかけてないエレキギターです。エフェクトは自分でかけて使ってください。

音量変化


スペクトル1

スペクトル2

スペクトル3


音量変化は引っかいたときのやつで急激に下げ更に1段階下がってその後、余韻となります。 スペクトルは3フレーム作成しました。最初の2つでアタック部分を作成し3つ目が余韻となります。 弦の楽器は大体こんな感じで作ります。

アタックのスペクトルをギザギザにすると弦っぽくなります。 弦の場合、高次倍音を微妙に非整数倍音化すると味わいが出てきます。 あまりやりすぎると他の楽器との調和が取れなくなるので注意してください。

アタックは第1、2倍音あたりの音量を下げる事で乾きサウンドになりますが、 次のフレーム以降、湿り系サウンドに変化します。多分、ピック音が乾き系で弦が湿り系なんだと思います。

■ ベース(ピック)

使用フリー素材:SoundChipBassPick-0001-0001

サウンドマップ


エレキギターと同じ音を使います。 サウンドの伸縮を防ぐため、ベースの音域周辺あたりにサウンドを貼り付けるだけで完成です。 多くの低音楽器は、歴史的にもあまり進化していないようで、音色が原始的な感じがします。

楽曲において低音域は土台となる部分なのでスペクトルの成分が少ないほうが楽曲に心地よく溶け込みます。 なので、あまり、こだわらなくて良いのだと思います。 むしろしょぼい音にしたほうが、楽曲で良い効果を発揮する事ができます。 スペクトルの成分を多くしてリアルにしすぎると、 メインの楽器とかが聞こえなくなってしまうので、低音域は成分少な目を意識すると良いかもしれません。 ドラムと一緒に鳴らしながら作ると良いと思います。バスドラムとうまく溶け込むかも重要です。

リアルにするならアタックの瞬間だけにしておいたほうが良いかもしれません。

■ ハープ

使用フリー素材:SoundChipHarp-0001-0001

スペクトル


ハープは確か音域によってガットとスチールの弦が使われていたと思いますが、 良く聞く音色をイメージしてみました。 ガット弦やナイロン弦の場合、なぜか、奇数倍音列にするとそれらしく聞こえる気がします。


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