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終止法を崩して音楽の根本的な骨組を考える
    音楽では終止法というものがありますが、実際の音楽では、その考え方を柔軟に崩して使います。 音楽を終わらせるためのものというよりは、音楽を区切るために使われる事のほうが多いです。

    いろいろな終止法の崩しを単に「終止」と命名するべきかもしれません。

    終止とは音楽における文章で言う「、」とか「。」の事と考えれば、 単なる息継ぎ的存在かもしれません。

    音楽理論の完全終止から始まり、簡略化した終止について説明し、 音楽の根本的な骨組みについて考えてみることにします。
音楽理論の完全終止


    上の楽譜はハ長調における完全終止です。

    終止と言っている部分は後半の V7 から I へ向かう部分だと考えるべきかもしれません。 この(V7 から I への)音の変化を聞くと人は「終わった感」を感じるんです。 V7 と I の2つをセットにした時、音楽では「。」の意味になります。

    楽譜の最初の I は、大体 I っぽい感じ。というのを音楽的に表現しているに過ぎません。 ようは「ハ長調っぽい感じで」という意味で1小節目がくっついています。 ハ長調っぽい感じの曲の時に G7 を鳴らして C で終わると、終わった感が最大に出す事が出来ます。 厳密には C -> F の要素が出てから G7 -> C をやったほうが最大にハ長調の終止感が出ます。
半終止と半終止の変形
    これまでは理論の話。実際の曲ではもっと楽譜が長くて、普通は以下のような進行になる場合がほとんどです。 以下のように曲の切れ目で G (V の和音)で終わる手法を音楽理論では「半終止」と言いますが、特にVの和音に固定しない場合、 管理人は「半終止の変形」と呼んでいます。ハ長調やハ短調の場合、半終止部分は G が基本になりますが、 曲の状態によってはもっとふさわしい和音を使う事で独特の表現を作る事が出来ます。



    N.C. の部分は自由な和音を使って構いません。図は C の和音を使っています。 G の後 C で終わっていませんが、音楽がまだ続く場合、 この4小節をループで演奏すると、最初の小節に戻る時に、G -> C が鳴り終止効果が得られます。 この場合「終わった感」というよりは「安心効果」が得られます。 大きな心の変化を曲の切れ目に入れる事で、全体として法則性が作られ、音楽っぽくなる訳です。 つまり、文章で言えば「、」や「。」の意味となり、頭をリセットして次が聴ける状態になります。

    ところで G はいったい何なのでしょうか? 実は、クライマックス。つまり「緊張」を表しています。 音楽で一番緊張が高まる部分。つまり、これ以上盛り上がる事は無い事を示す音が G です。 C 系の伴奏の時 G が最大の緊張。という事になります。

    ボールを G まで持ち上げて C へ叩き付ける。この C から G へ持ち上げられる時に緊張感が高まります。 G から C に叩き付けられた時、終わった感やホットした感じが得られます。 これが繰り返され、 最後に叩き付けられた時に無反応であれば、曲が終わった。と感じます。



    次の楽譜の N.C. の部分に好きな和音を適当に入れるだけでオリジナル曲になります。 まさかこれだけの事で曲になってしまうとは驚くかもしれません。N.C. にどんな音を入れてもちゃんと曲に聞こえるんです。 ぜひ Studio ftn Score Editor で打ち込んで自動演奏してみてください。 作曲できなかった人でも、もう作曲できるようになってしまいました。



    ※ もしかすると、鍵盤楽器で演奏する時も、C と G の和音とタイミングだけ覚えておけば、 適当に演奏しただけで曲になるのでは?もう鍵盤で作曲家?

    C の和音


    G の和音
和音進行の簡略化(ftn 用語)
    先ほどの半終止の変形のフレーズを更に簡略化し、以下のように考える事が出来ます。 これが ftn 手法の本質です。作曲するときは和音でなくベース単旋律で考えます。



    楽譜では和音でのルート音だけ取り出しています。調性としては曖昧になり長調と短調の区別は無くなります。 しかし、作曲するにおいてこれがかなりやりやすいのです。 これをループで演奏すると和音の時と同様に曲っぽく聞こえると思います。 2小節目と3小節目の音階は自由なものを使ってもちゃんと曲っぽくなると思います。

    このように音楽を単旋律で考える事で、音楽がやわらかくなり表現の自由度が高くなります。 ftn 理論では、やわらかい状態で曲を作り最後に固める事で音楽が作られていきます。

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