AUDIOモードの概要
1.AUDIOモードの概要
2.FSSの概要
3.エフェクトの概要
1.AUDIOモードの概要
AUDIOモードとは Studio ftn Score Editor に搭載されたデジタルオーディオ機能全般の事です。 このモードでは、主にFSSという楽器システムとエフェクトを使って楽曲を作成します。 作成した楽曲は再生音声そのままにWAVEファイルで書き出す事ができます。
MIDIモードとは違って自分で作成した楽器を使用して楽曲を作成するスタイルとなっているため、 上級者向けの機能と言えるでしょう。
※ AUDIOモードを使用するにはグラフィックやCPUといったPCの性能が必要です。 性能が不足しますと演奏中にクリックノイズ等が生じます。 この現象はリアルタイムでの演奏で生じるものでWAVE書き出しには全く影響はありません。
※ 性能が不足する場合は、 出力デバイスのサンプル周波数を44100Hzから22050Hzに下げる事で処理速度が向上します。 WAVE書き出し時だけ44100Hz16ビット(CD音質)で書き出すといった使い方がお勧めです (サンプル周波数の数字が小さくなるほど高周波が再生されなくなり音質がこもった感じになります)。
1) WAVE書き出し
バックグラウンド処理により、PCの性能に左右されず、正確な演奏とタイミングでWAVEファイルに書き出す事が出来ます。 作成したWAVEファイルは、メディアプレイヤを使って音楽CDを作成したり、wav → mp3 変換ソフトを別途使用する事で mp3 に変換したり、他の DAW などのソフトで読み込んで使用する事が出来ます。
2) 標準エフェクト
Compressor や Equalizer など、10種類以上のエフェクトが使用可能でモノラルとステレオの両方に対応しています。 それらのエフェクトは、INSFX、SNDFX、MSTFX、として使用できます。
3) FSS
FSS (Ftn Sound System) とは、Score Editor 専用に開発された楽譜用の楽器システム全般の事です。 その機能はAUDIOモード全体に影響する事から実際にはいくつかのシステムに分類されます。 単にFSSと言った場合は「 楽器 」の事を指します。
4) トラックリスト
音声をマイクなどから、録音、再生する機能です。 この機能は、現時点の所、1〜3分程度(仕様)の短い音声を録音するのに使用する事を想定しています。 主に、楽器作成用として使用します。将来は長めの録音に対応し、楽譜からAUDIOトラックを再生させる機能を追加する予定です。
5) スペクトルアナライザ
再生音声、録音音声、楽器音声、をスペクトル分析する機能です。 対象の音声を周波数ごとにレベル表示する事ができます。 グリッド表示、セント値によるグリッド補正、音階グリッド表示機能、レベルや感度の調整機能などが使用できます。
2.FSSの概要
FSSはサウンドシステム全般の事ですが、主に以下の要素で構成されています。単にFSSと言った場合は「 楽器 」の事を指します。
FSS−AUDIO
AUDIOトラック、AUDIOミキサ、スペクトルアナライザ、WAVE書き出し、といった、AUDIOモード全体の機能です。
FSS−FX
エフェクトシステムです。エフェクトを使えば楽器の音に様々な効果をかける事ができます。 標準で10種類以上の一般的なエフェクタが使用可能です。 例えば残響音を作ったり歪んだ音を作ったり低音や高音を強調したりする事ができます。 楽器の直後に直列接続された4つのエフェクト、システム全体に4つのセンドエフェクトと直接接続された4つのマスターエフェクトが使用できます。
FSS−INST
生楽器の音色をコンピュータだけで合成するために開発されたシンセサイザです。 サンプラー音源にシンセサイザを追加した形式の楽器合成システムとなっていて楽器を作成するための様々な機能を搭載しています。 一般的なシンセサイザでは作れないような音色を作れるのが大きな魅力だと思います。 しかし、楽器を作成するには、楽器の音の知識が必要で、初心者には難しいかもしれません。
FSS−SAMP
(現在開発中)
サンプラー音源です。サンプラー音源とは、録音した生の音をそのまま楽器として演奏できる楽器システムです。 FSS−INSTの機能のうちサンプラーの部分だけを抽出する事によって機能を単純化したものとなっています。 原音となるWAVEファイルもしくは録音して楽器を作成する場合は、FSS−INSTを使用するよりも簡単に楽器を作成する事ができます。
FSS−AN
(現在開発中)
アナログシンセサイザです。波形を再生する部分とフィルタ部分から構成されており、一般的なシンセサイザの1つです。 演奏中にリアルタイムで音声を合成する方式となっているため、音質がとても良く、演奏中に各種パラメータを変化させる事によって演奏中に音色を様々に変化させる事ができます。
3.エフェクトの概要
AUDIOモードでは以下のエフェクトが標準で使用できます。 それぞれ、ステレオとモノラルの両方に対応しています。
01) Compressor
02) Limiter
03) Maximizer
04) 2 Band Equalizer
05) 3 Band Equalizer
06) Filter
07) Reverb
08) Chorus
09) Delay
10) Phaser
11) Flanger
12) Drive
13) Distortion
これらのエフェクトは、以下の場所で自由に選んで使用する事が出来ます。
1) INS-FX
CH毎に最大4つまでのエフェクト(直列接続)を使用できます(上図@のボタンから起動)。
2) SND-FX
楽曲全体にかける事が出来るエフェクト(並列接続)を4つまで使用できます(上図@をダブルクリックして起動)。 各CHごとのセンドレベルを調節する事によってエフェクトのかかり具合を調節する事ができます。
※ 1〜3は、あらかじめ、リバーブ、コーラス、ディレイ、用となっています。 初期設定では各エフェクトはOFFになっていますので必要に応じてONにしてください。
3) MST-FX
楽曲全体の最終音声に4つまでのエフェクト(直列接続)を使用できます(上図@をダブルクリックして起動)。
このマニュアルの無断転載および修正を加える事を禁止します。
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